明日で終わりかもしれない。大相撲ファンならその言葉だけで分かるだろう。横綱稀勢の里のことだ。今日御嶽海戦敗れた。最近の稀勢の里は全く土俵上で自分を表現できない。ここ一年引退と隣り合わせの苦しい土俵で、彼の心理が痛いほどよく分かる。もう平常心とはほど遠い状態で相撲を取っているのが明らかに分かる。そして現在9月場所から6連敗、稽古場で勝てても、本場所で負ける。悲愴感が身体から滲み出ている。まだまだ現役を務めるだけの力は十分にある。しかし悲しいかな、本番というのが真の「実力」なのである。明日は逸ノ城戦、この力士にも3連敗中である。負ければ横綱が格下に4連敗という屈辱、やはりそういう実力なのである。私は稀勢の里と同い年で同じB型でもあり、15歳の頃から応援してきた。2度の感動的な優勝、白鵬との数々の大熱戦、稀勢の里と共に歩んできた17年、もう彼の相撲が観れないと思うと涙が出てきた。明日全人生をかけて表現して欲しい。明日が最後にならないことを必死に祈っている。